スマホ依存症の治し方 中学生、高校生向けにアレンジした5つの手順も解説

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スマホ依存症 治し方 中学生 高校生

うちの子が最近スマホばかりいじってて・・・

うし

子どもがスマホに夢中になっている様子を見ても、どうアプローチしたら正解なのか困ってしまいますよね。。

中学生、高校生の子どもにとって、スマホ依存症は深刻な問題。

そもそもスマホ依存症とは、

スマートフォン(以下、スマホ)に執着し、日常生活や人間関係に支障をきたすような状態を指します。

学生の時期は自己認識や社会性が発達する大事な時期であり、スマホ依存症はお子様の成長を大きく阻害してしまいます。

しかし、心配しすぎて子どものスマホ利用を強制的に禁止してしまうことは根本的な解決にはならず、むしろ反発されてしまうリスクも。

使わせすぎるのもリスクあり、禁止するのもリスクあり。となると、対応に悩んでしまうのは当然のことです。

そこで、本記事では、

  • スマホ依存症の治し方の基本軸
  • 現実的で具体的な対応策
  • スマホ依存から抜けて、学力向上にも繋げるための方法

について、心理学的根拠と実際の相談例を基に解説していきます。

本記事を参考に対策することで、お子様のスマホ依存症に対する新たな視点と具体的な解決策を得ることができます。

本記事の信頼性(私の経歴)
プロフィール
  • 現役教育者
  • 個別指導塾/講師 5年
  • 集団塾運営/講師 4年
  • 個別指導塾経営/運営 6年
  • オンライン塾経営 3年目(現在)

うし(https://twitter.com/ushi_yukke)

うし

スマホ依存に関する相談を年間100件以上行い、家庭で実際に保護者様が感じているお悩みへの理解を持ち、現実的な解決策を示すことができる知識・経験を持ち合わせております。

スマホと上手に付き合っていくことこそ、今の子どもたちに求められる必須スキルといっても過言ではありません。

うし

スマホとの向き合い方を学び、子どもたちが健全な成長を遂げられる体制を一緒に作っていきましょう。

本記事では、スマホ依存症「ぎみ」のお子様へ向けたアプローチをメインに紹介しています。

本格的なスマホ依存症は精神疾患の一種ですので、専門家への相談も必要な場合があることを念頭にお読みください。

\ 専門機関への相談は下記ページから /

手っ取り早く脱スマホ&学業対策したいなら、

強制的にスマホをロックするグッズ × タブレットでも学習できる通信教育

の組み合わせが最強です。

中学生におすすめの通信教育については【迷わず失敗しない選び方】中学生におすすめの通信教育サービス8選をご参照ください。

目次

中学生、高校生がスマホ依存症になる原因と心理について

そもそもなんでスマホ依存になっちゃうのかしら。

うし

たしかに、原因についても触れておかないと効果的な対策ができませんね。

中学生、高校生のお子様がスマホに依存する原因となりやすい要素について、先に説明します。

子どもがスマホ依存になりやすい主な原因3つ
  1. 不安や悩みの解決の仕方が分からない
  2. SNS上での会話が不可欠になっている
  3. 家族との不仲、会話不足

①不安や悩みの解決の仕方が分からない

思春期のお子様は、自分の身体や心の変化、勉強や部活動、進路や将来について、不安や悩みを抱えやすい時期です。

本来、不安を解決するためには、誰かと話したり、別のコミュニティに属してストレスを発散することが必要です。

しかし、中学生、高校生の時期はまだ、相談できる相手が見つからなかったり、学校以外のコミュニティがなかったりします。

スマホさえあれば、いつでもどこでも手っ取り早く、夢中になれる娯楽に触れることができ、不安や不満を一時的に忘れさせてくれます

そもそも、

悩みや不安を感じたら → スマホをいじる

という悪習慣がつきやすい時期なのです。

②SNS上での会話が不可欠になっている

中学生、高校生の時期は、学校が主な生活空間となるため、学校での友人関係を重視する時期でもあります。

  • 友達との会話は主にLINE
  • 部活での連絡もグループLINEでやりとり
  • 通知が来る度に返信を返す

スマホを使わざるを得ないタイミングが多すぎることで、単純にスマホを起動させる回数が一日に数十回あるハズです。

スマホを触る、という行動を繰り返さざるを得ない状況も、依存を助長する大きな要素の1つになっています。

③家族との不仲、会話不足など

中学生以降の時期は、家族との関係にも変化が起こる時期。

親や兄弟との価値観や意見が合わなくなってくると、喧嘩も自然と増えていきます。

そんなとき、スマホは絶好の逃げ場です。

スマホは、家族から離れて自分の部屋で使うことができ、自分だけの空間や自由な時間を与えてくれます。

うし

中学生の頃にスマホがあったら、私もスマホに頼ってしまっていたかもしれません。

保護者様に求められることは、「お子様はスマホに依存しやすい環境に身を置いている」ことを理解してあげて、寄り添う姿勢。

スマホにハマってしまうお子様には、本当はスマホ以外のことにも興味や関心があるはず。

頭ごなしに怒ってしまえばそれまでです。

お子様の環境や状況に理解を示しつつ、改善すべき点に対して一緒に取り組んでいきましょう。

成長期独特の原因を踏まえて、次から実際の改善方法について述べていきますね。

スマホ依存症の治し方の3つの軸

中学生、高校生のお子様のスマホ依存症の治し方は、

①自主性 ②強制力 ③代替行動

の3つを軸に説明できます。

スマホ依存症の治し方の軸①自主性

スマホ依存症の治し方について考えるとき、まず主軸となる要素は「自主性を利用すること」です。

自主性を働かせるためには、親が子どもにルールを押し付けるのではなく、

子ども自身でルールを作る過程

が必要となります。

スマホ依存症の治し方の軸②強制力

とは言え、

子どもにルールを決めさせても守れる気がしないわ・・・

という不安もありますよね。

だからこそ、決めたルールを100%守れるように、

「自分の意志で」スマホを使えない状況

を作ってもらいます。

スマホ依存症は、自分の意思ではゼッタイに勝てない悪習慣とも言えます。

意思の力に頼るタイミングを極力減らすために、強制力も必要不可欠な要素の1つとなります。

スマホ依存症の治し方の軸③代替行動

スマホを取り上げたら暴れるの・・・

という相談も、数多く受けてきました。

スマホに依存していればいるほど、強制的にスマホを使えなくなると反発が生じてしまいます。

あくまで子ども自身の意思でスマホを使えない状況にすることが大事ですが、それでも最初はイライラしたり、何かしらの禁断症状が生じたりする可能性は否めません。

ある行為を止めるためには、下記の要素を意図的に盛り込む必要があります。

以前満たせていた感情を、別の行動で満たしてあげる(代替行動に置き換える)こと

今回の例では、

スマホ以外で熱中できることを作る

ということですね。

スマホ依存症の治し方の軸をまとめると、以下のようなイメージになります。

スマホ依存症の治し方の超具体的な5つの手順

では、具体的にはどのように自主性、強制力、代替行動の要素を入れていけば良いのでしょうか。

スマホ依存症の治し方の5つの手順について、次に紹介します。

スマホ依存症の治し方の5つの手順
  1. スマホ依存症の恐ろしさを知る
  2. 自分の状況を知る
  3. ルールを設定する
  4. 代替行動を設定する
  5. 改善していく
うし

1つずつ着実に実施することで改善できます。一緒に頑張りましょう!

親と子で話し合いができる関係性が土台となります。

関係性ができていないな、という状況の時は、まずお子様から話しかけてくるタイミングで会話をするように意識してみてください。

こちらの記事もチェック→勉強しない中学生は放っておくのが正解?放任主義とほったらかしの違いを踏まえて解説

①スマホ依存症の恐ろしさを知る

まずは、スマホ依存症がもたらす悪影響が非常に深刻であるという情報を知ることから始めましょう。

 スマホ依存症になると、起こり得る問題を以下にまとめました。

うし

恐ろしさが伝わりやすいように、あえて根拠は書かずに、かつお子様に伝わりやすい内容で列挙しました。

スマホ依存で生じる恐ろしい問題~身体~
  • いつも眠い、ダルい
  • 猫背になって、見た目がダサくなる
  • 目が悪くなって、メガネ・コンタクトが必要になる
スマホ依存で生じる恐ろしい問題~心~
  • スマホがないと落ち着かない
  • 他の人と比べて落ち込みやすくなる
  • 実際の生活がつまらなく感じるようになる
  • 本来やるべきことがどうでもよくなってくる
  • 時間がいくらあっても足りないと思うようになる
スマホ依存で生じる恐ろしい問題~人間関係~
  • スマホ画面ばかり見て、実際の会話が減ってしまう
  • 一度送ったメッセージを後で気にし続けてしまう
  • SNSでのやり取りで友達と仲が悪くなってしまう
スマホ依存で生じる恐ろしい問題~学業~
  • 何にも集中できなくなってしまう
  • 文章を読むのが面倒くさくなってしまう
  • 成績が下がってしまう

薬物については、「ダメゼッタイ」と小学生の頃に教わります。

スマホも薬物と同様に依存性があり、依存まで行ってしまうと冗談ではなく人生が破綻します。

まずは、情報としてお子様に知っていただくことから始めましょう。

②自分の状況を知る

次に、「なぜスマホを使いすぎてしまっているのか」を客観的に見ていただきます。

まずは、以下のチェックリストにいくつ✓が入るか確認してみましょう。

うし

スクショを撮っておいて、後でお子様と一緒に確認していただいてもOKです!

~厳選したチェックリスト9選~

□気づいたらずっとSNSを見ている

□スマホゲームに毎日ログインしている

□スマホには依存性があることを知らなかった

□スマホ時間が1日6時間以上である

□スマホを使いすぎであることを否定する

□スマホ以外の楽しみを聞かれても答えられない

□スマホ時間を減らそうとしても失敗する

□スマホが手元にないと不安やイライラが生じる

□スマホが原因で、日常生活に支障をきたしている

当てはまることが多ければ多いほど、スマホ依存度が高いと言えます。

チェックリストは、自分のスマホ使用状況に気づくきっかけ。

あれ?スマホの利用時間多すぎ?

という疑問を、お子様自身にまず持ってもらうことが目的となります。

お子様自身が課題に感じていない場合は、全ての対策が親や教育者のエゴになってしまい、その後の対策が上手くいきません。

とはいえ、

うん、別に今のままで問題ないや

と言われたら、ぐうの音も出ませんよね。

その場合は、スマホを使いすぎていることで悪いことが起きているという事実がないかを、一緒に考えましょう。

  • テストの点数が下がっている
  • SNSで友達同士の関係が悪化している
  • ゲームに課金してしまい、お小遣いがなくなった

もし本当に何もない状況であれば、今アプローチすることは得策ではありません。

お子様自身が、「スマホを使ったことでイヤな経験をした」タイミングを逃さず、スマホとの向き合い方を考えるきっかけを作っていきましょう。

ちなみに、下記の動画は「脱スマホ」キャンプという実際の改善事例の一つになります。

20分程度の動画ですので、親子で一緒に観るのもオススメ。お子様の人生を変える20分になるかもしれませんよ!↓

③自主性と強制力の要素を入れたルールをつくる

問題であることを認識してもらった上で、次に具体的なルールを設定します。

ルールづくりの段階で重要なことは、以下の2点。

1.ルールをお子様自身に決めさせること

→どの程度のルールなら実行できそうか?

2.強制力を入れること

→どうすれば、その日の気分に左右されない仕組みにできるか?

例えば、

じゃあ、1日のスマホ使用時間を2時間までにしてみる!

という意見をお子様が出してくれたとしましょう。

子どもが出した案に対しては、

ちょっとルール緩いんじゃない?

と思うことが予想されます。

しかし、今までダラダラとスマホを使用していた状態から、意識してくれるようになるだけでもスゴイ進歩だと思いませんか?

1日のスマホ使用時間を2時間までにする

と言ってくれたら、原則尊重してあげてください。

親から案を出さないこと

とは言え、子どもが自主的に決めるだけでは、強制力の要素が足りません。

スマホには、意思の力では決して抗えない素晴らしい機能が沢山あり、大人であっても99%の確率で一度はルールを破ることになります。

スマホのフィルター機能アプリで管理する方法も一般的には推奨されますが、抜け道があるため、あまり意味を成しません。

強制力の化身「スマホ依存対策グッズ」

そこで役立つのが、「スマホ依存対策グッズ」です。

おすすめは、スマホ専用の金庫のようなグッズ。

お子様自身に制限時間を設定してもらい、封印してもらうことで、「自主性」を発揮させることができます。

うし

私自身も、スマホをロックするグッズを使うようになってから、スマホと適切な距離感で使用できるようになりました。

スマホをロックするグッズを利用すべき点は、

制限時間が来るまでは、スマホを触りたくなったとしても、物理的にできない状態になる

ということ。

例えば、

スマホを2時間使ったら、9時間封印する

という目標を立てたとしましょう。すると、

お子様の意思決定が必要なタイミングは「スマホを2時間使用した時」の一瞬のみになります。

一度スマホを封印さえしてしまえば、その後どれだけスマホを使おうと頭をよぎっても、9時間経つまではスマホを使用することはできなくなります。

④代替行動を設定する

スマホを封印できて一安心だわ。

うし

いえいえ、まだ安心する段階じゃないです!

スマホから与えられていた快楽を失ったままだと、

あー落ち着かない。You Tube観たい・・・

友達からLINE来てるかも・・・

お子様の意識をスマホから離すことができません。

そこで大事になるのが、

スマホを忘れられるくらい夢中になれる対象を作る

ということ。

とはいえ、わざわざ設定しなくても、代替行動は勝手に見つかるケースがほとんど。

私の身の回りのご家庭の例でいえば、スマホを封印したら、

  • 漫画を読むようになった
  • 家族の会話が増えた
  • 早く寝るようになった

といった報告を、保護者様からいただくことが多かったです。

漫画を読んでたら一緒なのでは・・・

と思われる方もいらっしゃいますよね。

たしかに、娯楽という括りで考えると、スマホもマンガも変わりません。

ただし、決定的な違いがあります。

それは、依存になりやすいかどうかです。

【依存度・低】漫画

→情報に限りがあるので、依存する前に満足感を得やすい

【依存度・最強】スマホ

→無限の情報を永遠に与えられ、目標を持たされた気分になっているだけ

スマホから与えられる快楽は、「偽物の楽しさ」とも呼ばれ、本当の楽しさではありません。

スマホ依存症を治すという目標においては、まずスマホから離れる時間を1秒でも多くしていくことに標準を当てて対策することが大切です。

学習に集中できるようにするためのおすすめ代替行動

私がスマホに変わる行動として、最もおすすめしているのは

タブレット型の教材を使用すること

です。

お子様たちは、スマホの液晶で画面をポチポチ押すことに飢えています。

タブレット型の教材を勧める理由3点
  1. スマホと動作が似ているから、欲望を満たしやすい
  2. 学習しかできない仕様のため、イヤでも学習に意識が向く
  3. ゲーム感覚でできる

タブレットのみで完結可能なおすすめの通信教材はスマイルゼミ

※中学生におすすめの通信教育については【迷わず失敗しない選び方】中学生におすすめの通信教育サービス8選をご参照ください。

スマホを封印した時間、タブレット学習に夢中になる

スマホ依存対策と学力向上を両方獲りできる、理想的な代替行動を目指しましょう!

⑤定期的に目標とルールを改善していく

ルールまで設定した後は、定期的な確認と改善が必要です。

  • ルールが守られているか
  • 目標が達成されているか
  • そもそも目標が高すぎないか

必要に応じてルールを見直してください。

また、

子どもの努力を認め、ポジティブな評価をしてあげることも忘れずに。

一度で上手くいく人はいません。

失敗と改善を繰り返すことこそが大事です。

まとめ

スマホ依存症の治し方の5つの手順
  1. スマホ依存症の恐ろしさを知る
  2. 自分の状況を知る
  3. ルールを設定する
  4. 代替行動を設定する
  5. 改善していく

1~5のステップを正しく踏むことで、スマホ依存症の改善を図ることができます。

最大のメリットは、子どもの自主性を育てるための訓練にもなること。

自主性は、学力向上にも関わる非常に重要な要素です。

うし

成功した時に得られるものが大きすぎるので、やらない手はありません。

スマホ依存症の治し方の科学的根拠について

「自主性を主軸としたスマホ依存の治し方」について紹介しましたが、

そんなに上手くいくわけないでしょう。

と思われる方のために、信頼性を上げるための情報も記載しておきます。

「自主性を主軸とした治療法」については、自身の経験にだけ基づいているわけではなく、心理学の理論と研究結果においても有効性が示唆されています。

【参考文献の例】

スマートフォン依存の現状と対策を考える:教育,医療,産業の観点から

思春期におけるインターネット 依存の現状と関連因子

スマートフォン依存傾向に関連する要因―日常生活に対する主観的評価と自己意識との関連―

依存「ぎみ」の傾向の状態であればあるほど、自主性の要素がスマホ依存症の解決策としても有効であることを提案しています。

うし

論文を読むのは大変だと思いますので、研究でも有効性が示されているんだな、という安心感に繋がれば幸いです。

スマホ依存症の治し方 実際の対応事例も紹介します

理論や研究結果だけでなく、実際の場面を通じても、自主性を尊重する治療法の有効性を理解することができます。

うし

実際に私が相談に乗ったご家庭の例を2つに絞って紹介しますね。

ルール設定が失敗していた例

まずは、ルール設定が失敗していた例から。

以下は、初回の学習相談で来校された、とあるご家庭様とのやり取りの一部です。

友達とのLINE、学校との連絡でのみ使用するという条件でスマホを買い与えたのですが・・・

うし

ルールはしっかりと話し合って決めたのですか?

たしかに、そこまでしっかり話し合ったわけでは。ルールを守ったのは最初の1週間で、今はずっとスマホをいじってます。注意すると部屋に逃げてしまって。

その横では、

・・・・・(スマホをポチポチ)

うし

なるほど、そうなのですね・・・(おお、今もスマホ持って来てるのか。)

こらっ!面談中はスマホしまいなさいっ!

・・・

流石に私も、関係性も出来ていないうちにアレコレと言うことはできません。

その時は、

うし

まずはご家庭内でご意見をまとめていただいてから、再度お越しいただいてもよろしいでしょうか?(目の前で喧嘩しないでほしいな。)

と、厳しい返答をするしかありませんでした。

お母様とお子様とのやり取りを見るに、

お子様の自主性を無視して、ルールを親が厳しく決めすぎてしまったことが、返って反発心を育てる結果になってしまっていた可能性が高いです。

親が強制する方法は短期的には上手くいきますが、長期的に見ると決して良い結果にはなりません。

自主性を主軸としたルール設定が成功した例

一方、自主性を主軸とした方法が成功した例は沢山あります。

一例としては、面談時、お母様とお子様と私の三者で一緒にスマホの使用ルールを話し合った際に、

お子様自身に

塾にはスマホを持っていかない!

お迎えの連絡は塾の電話でする!

もしどうしてもスマホを携帯しなくちゃいけないときは塾に着いたら預ける!

と決めてもらったこと。

塾にいる間はスマホの存在から離れ、結果的に、家でもスマホ使用時間は減少したとの報告もいただきました。

成功要因としては、

①自主性

自分の口で決めさせたことだから、スマホを塾に持ち込んだ時に私が強く指摘できる状況であったこと。

②強制力

塾にいるときはスマホが家にあるので、物理的に使用できない

③代替行動

塾では、友達や講師たちとコミュニケーションをとれる楽しさがある

本記事で紹介した3つの軸を全て満たしていたことが挙げられます。

スマホがなくても困らない、という体験を繰り返して、徐々にスマホがない時間に慣れてもらうことが依存脱却の成功率を高める方法となります。

スマホの使用をコントロールする過程は、自主性を育む貴重な経験にも繋がります。

うし

私個人としては、自主性を育むことは勉強よりも大事な学びだと思っています。

スマホ依存症の治し方で避けるべきこと

最後になりますが、本記事でお伝えした内容の逆のやり方の問題点についても触れておきます。

本記事でお伝えした内容の逆のやり方
  • 強制的なルール設定
  • 自主性を無視したアプローチ

強制的なルール設定の問題点

強制的なルール設定は、たしかに一時的にはスマホ使用時間を減らすことができるかもしれません。

しかし、心理学の実験において、

「やってはダメだ」と強制的に制限されたことをやってしまったとき、元々の倍の時間を費やしてしまう

という結果が出ています。

文献が見つからなかったので、Daigoさんの解説動画を載せておきます。

動画27:40辺り~をご覧ください

スマホ依存の例で言えば、

ルールを破ることで「逆にスマホ使用時間が増えてしまう」ということ。

さらには、強制的にスマホ利用を制限された経験から、

親=敵

という認識になり、子どもは反抗的になり、親との関係が悪化する危険性も生じます。

自主性を無視したアプローチの問題点

自主性を無視することは、子どもが自分の行動に責任を持つことを学ぶ機会を奪うことに等しいです。

結果、スマホ依存症の根本的な解決にはつながらず、大人になってからもスマホに支配された人生を送ることになってしまいます。

確かに私もスマホ使いすぎてしまうときはあるけど、自分で気をつけるようにしているわね。

今の親世代は、思春期にスマホがなかった世代が中心です。

自分で判断できる力がついてからスマホが世の中に登場したことは、幸いと言えます。

うし

とはいえ、スマホ以外にも様々な依存症があるので、大人も気をつけないとですね。子どもには、良い見本を見せていきたいものです。

まとめ:スマホ依存は適切な手順で改善できます

本記事は、中学生、高校生のお子様を対象として、スマホ依存症の原因と具体的な対策を解説しました。

以下まとめです。

  • スマホ依存症とは、日常生活や人間関係に支障をきたす状態
  • スマホ依存症の治し方の基本軸は、自主性、強制力、代替行動の3つ
  • 自主性を発揮するためには、親子の対話が不可欠
  • 強制力を発揮するには、スマホ依存対策グッズを活用する
  • 学力向上に繋げるための代替行動としては、タブレット教材がおすすめ

中学生におすすめの通信教育については【迷わず失敗しない選び方】中学生におすすめの通信教育サービス8選を参照。

お子様がスマホに夢中になっていて、日常生活に支障が出ていると感じたら、本記事の内容を是非一つずつ実践してみてください。

もしご自身でどうしたらいいか分からないときは、一緒にスマホとの向き合い方を見つけてみませんか?

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私自身は、塾でもできない部分をサポートするための指導を完全マンツーマン/オンライン形式で実施しておりますので、既存の塾や家庭教師でも補えない部分のフォローもお受けしております。

指導内容について

うし

本記事が、お子様の健全な成長への一助となることを切に願っています!

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