✓子どもの中だるみ現象の原因を知りたい
✓親ができる効果的な策を知りたい
✓子どもの心配をしすぎるストレスを減らしたい
最近、うちの子がずっとダラダラ過ごしていて・・・
悪い意味で環境に慣れてしまうと、そこからモチベを上げていくのは確かに大変です。ですが諦めないでください!
結論から先にお伝えしますと、中だるみ対策は次の3STEPを軸に進めていくことで、必ず突破口を開くことができます。
①長期の目標を仮でもいいから設定する
②長期の目標を達成するために何をすべきか逆算する
③一日でやる必要のあることを超具体的にリスト化する
実はまだ、正しい目標設定をできていなかっただけで、お子様のやる気は案外早く引き出せてしまうかもしれません。
本記事では、中高一貫校特有の中だるみへの対策となる目標設定の仕方について解説していきます。
- 現役教育者
- 個別指導塾/講師 5年
- 集団塾運営/講師 4年
- 個別指導塾経営/運営 6年
- オンライン塾経営 3年目(現在)
中高一貫校のお子様の指導も、毎年担当しております。
是非最後までお読みいただき、お子様と一緒に目標設定に取り組むことで、中だるみからの脱却を果たしてくださいね。
\ 仕事等で忙しく、時間がとれない。そんな時には、 /
中高一貫校の中だるみ対策に最も効果的な対策は『適切な目標設定』の仕方にある
結論になりますが、
中高一貫校のお子様の中だるみを防ぐために最も有効な方法は
です。
適切に目標が設定された上で、毎日のやるべきことが作業レベルで明確になっている状態になれば、中だるみの殆どは解消することができます。
※目標設定はできているが、スマホなどの誘惑物に負けてしまっている場合は、
→スマホ依存症の治し方 中学生、高校生向けにアレンジした5つの手順
中高一貫校の中だるみの主な原因は?
- 高校受験がない
- 中学入試の燃え尽き
- 悪い意味での環境への慣れ
- 失敗体験の積み重ね
- 興味関心の感度が下がっている
科学的根拠と共に、確認していきますね。
原因①高校受験がない
高校入試がないことによる大きなデメリットは、長期目標が遠くイメージしにくくなることです。
例えば、中学2年生のお子様にとって、次の入試となる大学入試は4~5年後。
明確な目標を持て、という方が酷です。
人は、未来のことであればあるほどその価値を低く見積もり、目の前の欲を優先する傾向にあります。
5年後に東京大学に入れるように頑張ろうよ!
と言われても、殆どその価値を感じることはできません。
原因②中学入試の燃え尽き
受験における燃え尽きは、最終目標である受験をクリアして
・次の目標地点がない
・次の目標地点に向かうエネルギーがない
状態です。
中学生のお子様にとっては、中学受験をクリアしたことでゴールテープを一度切ってしまっているのですね。
次の目標がないと、そもそも勉強しようという気持ちは自然とは湧き上がってきません。
脳の機能の一つで、自分の目標に合った情報を無意識に集めようとする働き。
原因③悪い意味での環境への慣れ
中学に入りたての頃は新しい刺激も沢山ありますが、中2以降は、中学校生活にも慣れてきます。
その中で、勉強をしなくても直接的な被害がない状態が当たり前になると、お子様自身が何とかしたいと思っていても、その当たり前の状態を維持しようとしてしまいます。
人には、現状を維持し続けようとする性質が元々備わっています。意識的に抜け出す必要があります。
一人の力では脱出が難しいです。だからこそ、他者の力、とくに親の力が必要なのです。
原因④失敗体験の積み重ね
中高一貫校では、公立の中学よりも早いペースで学習が進みます。
そのため、小学生の頃に比べて、問題を間違えたり、授業を聞いても理解できない場面も増えてきます。
授業を聞いても理解できない場面が増えてくると、お子様は自分のことを
自分は落ちこぼれなんだ・・・
と思う回数が増え、自己認識が悪い方へ進んでいってしまいます。
自己学習は得意?
と質問をした際に、
うん、得意だよ!
という自己認識をしている子は、進んで学習に取り組みます。
一方で、
どうせやっても分からないし・・・
となるまで失敗経験を積み重ねた状態だと、なかなか学習に取り組むことは難しいです。
人は、過去の経験・体験を根拠として、自己を形成していきます。同じ出来事でも『失敗』と感じれば『苦手』となり、『成功』と感じれば『得意』になっていきます。
学業においてはどうしても「間違えた所」に着目しがちです。
着目点を「できている所」「できるようになった所」に移す意識をするだけでも、自己認識を変えるきっかけになります。
原因⑤興味関心の感度が下がっている
直近の目標がないと、目の前の娯楽を優先するようになり、回数を重ねることで依存状態にまで陥ってしまいます。
行動にかかる労力や時間が少なく、得られる報酬が大きいほどドーパミンが活性化し、やる気(と人が感じるモノ)が出ます。
スマホやゲームのように、少ない労力で欲求を満たすことに慣れてしまうと、運動や学習のように結果が出るまでに時間のかかる行動に価値を感じにくくなってしまいます。
中高一貫校の中だるみの原因に「目標設定」が有効な理由
中だるみの主な原因で挙げた全ての心理学的、脳科学的根拠に対して、適切な目標設定で改善が図れるためです。
適切な目標設定とは、
を差します。
以下、目標設定による効果
人は、未来のことであればあるほどその価値を低く見積もり、目の前の欲を優先する傾向にあります。
当日やるべき内容まで超具体的に目標設定してある状態であれば、
脳の機能の一つで、自分の目標に合った情報を無意識に集めようとする働き。
目標が明確になることで、
人には、現状を維持し続けようとする性質が元々備わっています。意識的に抜け出す必要があります。
目標設定をする過程を経て、
人は、過去の経験・体験を根拠として、今の自分を認識しています。つまり、これから経験・体験の捉え方を変えることで、自己認識は書き換えていくことができます。
行動にかかる労力や時間が少なく、得られる報酬が大きいほどドーパミンが活性化し、やる気(と人が感じるモノ)が出ます。
超短期的な目標まで設定することで、
つまり、中だるみ対策は、
✕ 遠い未来の目標を設定するだけ
〇 逆算して短期的な目標にまで落とし込む
極めて、短期的な目標にまで設定する必要があります。
まずは、目標を立てることを一つの目標としてしまっても良いですね。目標を考える過程を通じて、将来のことや今後の事についてフォーカスを当てる機会にもなります。
中高一貫校の中だるみ対策に繋がる「目標設定」のコツについて解説
では、いよいよ、目標設定の内容のイメージをお伝えします。
目標設定の一例
早稲田大学の先進理工学部(偏差値71目安)に現役合格したい(仮でOK)
↓ということはつまり、
学校の学年順位を50位以内でキープする必要がある。
↓ということはつまり、
毎週の小テストで90点以上とる必要がある。
↓ということはつまり、
毎日、英単語を20個、数学のワークを2ページやる必要がある。
逆算した目標設定を行う簡単な方法は、
と質問をすることです。
長期目標をゴールとしたとき、中期目標、短期目標はゴールからの逆算になっている必要があります。
目標には、必ず数値を入れましょう!
【長期目標】設定時のポイント
早稲田大学の先進理工学部(偏差値71目安)に現役合格したい(仮でOK)
長期目標を決める際のポイントは、
ということです。
中だるみの状態とは、「学習関連の出来事に興味関心が向いていない状態」です。そんな中で
ねぇ、どこの大学に行きたいとかある?
と聞いたとて、
えーー、どこでもいいし(それ今考えなきゃダメなの・・・??めんど。)
となるのが目に見えています。
だからこそ、とりあえず仮にここにしておこうよ、というライトな感覚でお子様と共有するくらいの温度感が丁度良いのです。
仮でもゴール地点が定まると、ゴールのために必要なことを初めて「逆算」して考える準備が整います。
※勿論、理想は、お子様の心から行きたいと思える学校を設定できることです。ただし、それはお子様が中だるみを脱した後に修正していける部分ですので、焦る必要はございません。
【中期目標】設定時のポイント
学校の学年順位を50位以内でキープする必要がある。
中期目標を決める際のポイントは、
- 長期目標から逆算された内容であること
- 達成できるイメージをお子様が持てること
です。
中期の目標を決めた時点で、え、そんなの無理じゃん・・・とお子様に感じさせてしまう状況であれば、その時点で長期の目標から再設定し直します。
※長期目標はあくまで仮。一旦置いておくだけだから、逐一修正して大丈夫です。
【短期目標】設定時のポイント
毎週の小テストで90点以上とる必要がある。
短期目標を決める際のポイントは、
- 中期目標から逆算された内容であること
- 1週間程度で成果を確認できること
です。
人はあまりに遠い未来の目標を設定した場合、現実感が薄れ、目の前の欲求を優先させてしまう可能性が倍増します。
そのため、すぐに成果を確認できる小テストなどで短期目標を設定すると良いでしょう。
【超短期目標】設定時のポイント
毎日、英単語を20個、数学のワークを2ページやる必要がある。
超短期目標を決める際のポイントは、
- 短期目標から逆算された内容であること
- 一日で実行できる量になっていること
- 作業にすぐとりかかれるレベルで超具体的にリスト化されていること
です。
人は、やることが明確であればあるほど、作業に着手するまでの面倒臭さを軽減でき、先延ばしを防ぐことのできる可能性が高まります。
逆算して目標設定した結果、
中だるみしてる場合じゃねぇ・・・
とお子様自身が気づけるのが理想ですが、そこまで行かずとも行動力は確実に向上していきます。
まとめ
中だるみ、勉強しないを解消するための親の行動3選
目標設定の重要性はたしかに伝わりました。
良かったです!
でも、、結局はどうしたらいいのでしょうか。
そうですね。それこそ超明確な行動プランにまで落とし込んでいきましょう!
私からおすすめする行動は以下の3つです
- 勉強以外の会話量をまず増やす
- 目標設定を一緒に行う
- 外部の力を利用する
一つずつ説明していきます。
勉強以外の会話量をまず増やす
本当は、親子で目標設定を一緒にやっていってほしいところなのですが、前提として
親子間でコミュニケーションをとれる状態
である必要があります。
心理学では、コミュニケーションにおいて自分の意思を相手に伝えるためには、ラポール(信頼関係)が必要とされています。
まずは、勉強以外のことを中心に、お子様の今の考え、不安、悩みなどに共感し、お子様との信頼関係を構築していきましょう。
具体的な声かけの方法に関しては、
→【勉強しろは逆効果?】親が子どもに勉強してほしい時にとるべき行動5選
目標設定を一緒に行う
お互いの意見をぶつけ合える程の信頼関係が出来てきたら、いよいよ目標設定です。
・長期目標
・中期目標
・短期目標
・超短期目標
の順に、一緒に話し合っていきましょう。
外部の力に頼る
とはいえ、どの程度の目標に設定すればいいか、判定はムズカシイ場面も出てくると思います。
・せっかくやるなら本格的な目標計画を立てたい!
・仕事で忙しくて中々話し合う時間がとれない・・・
という場合には、適切にプロのサービスの力も借りることを検討しましょう。
中だるみ対策の塾選びのポイント
中高一貫校は独自のカリキュラムで授業が進むため、
①各学校の特徴をよく理解した専門塾
②個別に徹底的にカスタマイズしてくれる個人経営の塾
のどちらかに頼るようにしましょう。
①のオススメ塾は、中高一貫校の専門個別指導塾である『WAYS』
②の場合は、私の方まで是非ご相談ください。行動心理学、脳科学の原理を利用した適切な目標設定を一緒に実施していきます。
中高一貫校の専門塾WAYS
他塾ではあくまでも「中高一貫『コース』」として片手間で扱われがちな中高一貫校生を、
WAYでは「中高一貫校『専門塾』」として指導しています。
特筆すべき特徴は3つ。
①「長時間指導」と「塾内完結」を徹底し、家での非効率な勉強を不要にする学習環境
WAYSでは、宿題がなく、塾内の指導で完結させるスタイルをとっています。
②講師も教材も中高一貫校生用に特化
③「勉強法」から指導
中だるみ対策にも特化しています。非常に良い仕組みの塾です!
\ 目標設定から一緒にやってほしい! /
子と信頼関係を築いて、目標を一緒に決めることから始めましょう!
以下、まとめです。
- 中だるみに対しては、目標設定こそが最も重要な要素
- まずは親子の信頼関係の構築
- 親子で一緒に目標設定
- 苦手は外部の力も頼る
オススメの塾は中高一貫校の専門個別指導塾である『WAYS』
もし、既存の塾だと合わない、となった時はご相談ください。
私自身は、塾でもできない部分をサポートするための指導を完全マンツーマン/オンライン形式で実施しております。
中だるみにお悩みの方も、諦めなければ必ず解消できます。
お子様が楽しんで学習できる状況になることを、私も願っています!
Q&A
- 子どもの中だるみに対して、親はいつまで見守るべき?
-
目標達成のための残り時間がゼロになるときが、見守る最終リミットです。
仮でもいいので最終目標地点を設定することで、目標達成のための残り時間があるかどうかを大まかにですがジャッジできるようになります。
一般的に大学受験をゴールとするならば、高校2年生の夏休みの時点を一つのリミットとしましょう。追い込みの聞く夏休みが2回あれば、中学範囲で躓いた箇所の復習を行う時間も十分に確保することが可能です。
- 中だるみのままだとどんな悪い未来が待っている?
-
中だるみ状態のまま生きるということは、行き先を決めずにフラフラとなんとなく散歩に出るようなものです。
流されるがまま、行きつく場所で満足できればいいですが、大抵の人は、「こんな所に行きたかったわけではない」と後悔することになります。
人生は、旅と同じです。
お子様自身も、好き好んで中だるみしているわけではありません。どうやって目的地を定めればよいか、そのやり方が分からないだけなのです。
・中学受験を受けるときに、家族で話し合った将来のビジョンは何ですか?
・お子様が小学生だった頃は、どんなことをやってみたいと言っていましたか?
目的地を定めるためのヒントは、過去のご家族の会話のやりとりの中にも眠っているかもしれません。
外部サービスを利用して強制的に勉強をさせる環境にお子様を追いやってしまうのではなく、親子でコミュニケーションをとりながら、お子様が何に興味があるのか、どんな目的地に行きたいのか、是非一緒に探してあげてくださいね。
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